令和4年度 写真コンテスト 結果発表
機関誌『社会保険ちば2022年秋号』およびホームページにてご案内しました「写真コンテスト」には、県内会員事業所被保険者の皆様から、47点の応募作品が寄せられました。全日本写真連盟関東本部委員・丹羽敏憲先生による厳選なる審査の結果、次の方々の作品が入賞されました。
推 薦 |
河合 正雄 |
(社福)豊富福祉会 |
特 選 |
芦田 幸男 |
誠自動車(株) |
準特選 |
河合 千賀子 |
(社福)豊富福祉会 |
秀 作 |
戸口 昌彦 |
レヂノルーフテック(株) |
※敬称略 |
千葉県内を対象としていた風景写真、自由作品等のジャンルからスタートして、新しい視点、綺麗な情景をみつけることに着目した主流から、撮影範囲が広がると共に歴史や文化を見据えた撮影意図で、五感を通して訴える作品が多くなって来た。一歩前進して、スナップ写真の分野では、コロナ禍の社会現象、家族、趣味、環境の楽しい情景などにも想いを寄せた力作がみられた。社会の変動を見逃せない世相の中で写真が活躍しているのは意義深い。写真が真実を物語る役割を果たしていること、現代を記録に残して、将来に夢を託す虹の架け橋になれば、本懐とするところです。
入賞作品紹介
推 薦 「秋山水」 河合 正雄 氏 (社福)豊富福祉会
枯山水を前景に取り込んで、庭園内に広がる紅葉の多彩な秋景色が素晴らしい。東京は世田谷区九品仏で見つけたコンパクトな秋模様ですが、紅葉の最盛期の階調の美しさに加えて、緑の芝生、石庭の画面構成のカラフルな調和が和風な情緒を引き立たせる魅力がある。添景の人物像もよいアクセントになっている。
特 選 「都会のタクシー」 芦田 幸男 氏 誠自動車(株)
日本橋のビジネス街にも陽が届くようになって初春の兆しが見えてきた。街を行く人たちは皆マスク姿で、官庁に出入りする人々も個人タクシーを利用しながら、マスク姿での出入が目立つ。コロナ禍の安全衛生と自粛ムードが徹底した堅苦しい雰囲気が支配する。開放された三年越しの春を待つ心境が熱望されている。
特 選 「大内宿」 目良 茂 氏 (一財)千葉県社会保険協会
新雪にすっかり覆われた会津・大内宿にも観光客の動く姿が見えて、枯れ木やブナの林も雪化粧で華やかさを演出している。積雪は茅葺屋根の輪郭を明暗に塗り分けて、つららや雪庇でその質量感を誇示している様に見える。先方の山並みは吹雪模様でも、街並みを奥深くまで、精細な画質でシャープな描写が立派です。
準特選 「天空の楽園」 河合 千賀子 氏 (社福)豊富福祉会
お台場の中の初夏の風物詩をイメージした情景で纏め上げています。アヤメの花咲く池の中に写し込んだ、緑の丘、高層マンション、青空の池の映り込みが印象を強調しています。ローアングルで捉えた小高い丘と背後に聳える高層マンションの見上げる構図に夢が託されています。青空に棚引く梅雨明けの雲の流れが開放的です。
準特選 「青空の中を走る新年号」 横張 正之 氏 キッコーマン(株)
新年を祝う特別なSLの撮影をベストな天候条件、撮影場所の計画のもとに、作品に纏める努力に敬意を表するところです。日光の郊外、さび色の鉄橋を渡る、蒸気機関車は見るからに黒光りに磨き込んで、新年のフェースプレートで飾り付けられた特別なSLであり、機関手も撮影者の暗黙の呼びかけに呼応しているらしい。
秀 作 「梅雨空の下」 戸口 昌彦 氏 レヂノルーフテック(株)
紫陽花の花咲く土手を前景にして、鉄橋を渡る橙色のディーゼルカーが綺麗に浮き立って走っている。岡山市の私鉄沿線が走るこの山間は川幅こそ広いが、僅かな水の流れに、山野草に恵まれた河原になっている。異色の車輌が緑の自然に恵まれた郊外を走ることで、人気がある。
秀 作 「綱引き」 秋葉 景子 氏 (株)秋葉商店
小学校の運動会の定番になっている競技は現在も継続しているのは嬉しい。しかし、少子化する社会情勢に合わせて少人数の対抗になっている。方式は変わっても、教育目標に変わりなく、我が子の写真、取り巻く環境の記録に作品のダイレクトなテーマが当然のように設定されている。理想的には、人間大好きまで、引き揚げたい。
秀 作 「もうすぐ秋」 酒井 朝子 氏 (株)酒井設備工業
村上緑地公園の銀杏の黄葉を題材に取り組んで、携帯電話をカメラに使って、綺麗な写真に仕上げられているのを高く評価します。黄葉を照らす斜光線のカメラアングルが上手く、黄葉の色調の発色範囲が広範囲になり、豊かな彩度がとれた。地面の黄葉に光線を充てて黄葉美を加えた。木陰の構図構成が有効です。